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PHANTASM_DANCE_HALL  (SIDE : KONOHA_YAMADA)
                         by Itsuki_taniori

 

炎に包まれた洋館で、ふたりの少女が踊っていた。

くるくると、ひらひらと。
今この瞬間を、心から楽しみながら。

「ありがとう、コノハ。あなたと会えて、よかった」
「ぼくのほうこそ。一緒に居られて、幸せでした」

火の手はもはや、すぐそこまで迫っている。
最期のときは近い。

けれど――
たどり着いたこの場所で、彼女はもう独りではない。

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